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宮司あいさつ
住吉の神さまは俗に海の神とされています。正しくは、底筒男命・中筒男命・表筒男命という、イザナギノミコトのミソギハラエに際して海の中から現れた神、および息長足姫命(神功皇后)で、西暦211年、この地に鎮斎になったと伝えられています。実際の年代では干支二運(120年)をくり下げて5世紀初頭と推測されますが、大和政権の玄関口にあたる難波(なにわ)に鎮座して、遣唐使をはじめ大陸との渡航を守り、奈良時代以前より外交・貿易、またあらゆる産業を守護する神として称えられてきました。

海の神ということは、わたくしどもの生命の根源を守る神を意味します。なぜなら地球上の最初の生命は五十億年ものむかし海の中に生じ、さらに一億七千万年前までに小型の虫類となって上陸し、進化を重ねて五千万年前までに人類が出現したとされますが、原初は海から生じたとされることは間違いありません。

われわれの生命は地球を覆っている水の中に生まれ、何億年もの循環をくり返して、空気の世界に生長してきました。そして自分を出現させています。つまり大きな循環をくりかえしているものですが、その根源は海から生じたものといってよいでしょう。

この海の底・中・表の津の男神と称え、住吉の神と崇めてきた古人の智恵に深い敬意を表する次第です。

住吉さまの詳細については、このホームページをご覧ください。歴史と伝統に彩られた大社の全貌を識ることができるでしょう。

住吉大社宮司
真弓常忠 (まゆみつねただ)

大正12年、大阪市に生まれる。神宮皇學館大學に学び、皇學館大學教授、八坂神社宮司を経て、現在、住吉大社宮司。兼ねて皇學館大學名誉教授。

神道学、神道史学、とくに祭祀学を専攻。『神道の世界』『神道祭祀』『祇園信仰』『天香山と畝火山』『日本古代祭祀と鉄』など、独自の視点からの著書多数。

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